■私達の造る家

建築家の造る家と一般の家とは、どう違うのだろうか?どう説明すれば良いのだろうかと自問する事も度々。中々難しいですね。
おそらくは「信頼関係をどうやって造る事」だと思われます。

例えば『地下に住む家』のオーナーは私の胃のドクター、胃カメラを数回受けた事を思い出します。診察を受けている内に私の
職業を説明、当時住まわれていた住宅の改修の相談を受けました。

その住宅を見に行きました、タイル貼りの大きな住宅で、当時は珍しい鉄筋コンクリート造でした。勿論気に入られて住まわれて
いましたが、プランの不自由さを感じ、壁を取りたいとの事でしたが、コンクリート造故自由にはならない事を伝えました。

同時に私が造りたい建築「地下に住んだり、水の中に住んだりしたら、温度変化の少ない快適な環境を得られるはず」とのお話を

しました。「それはおもしろいね」等と会話をした事を思い出します。今から23年前の話しですが、数ヶ月後「土地を見つけたけど、
どうだろうか?見て欲しい。」との連絡を得ました。

「エッ?」という感じでしたが、江別市よりの南郷通りに面していて、通りより2m程高い土地でした。地下を造るために充分な

土地形状でした。造ってみたい建築を熱く語ったのが、良かったのでしょうか。そこから設計作業がスタートしました。

単なる医師と患者の関係でしたが、何故か信頼を受けたと思っています。考え方の波長が合ったのかもしれません。

ニ度目の住宅でその思いは大きかったですね。裏切らない様にこちらも必死でした。全くの特殊解かもしれませんが、環境をテーマ

に地下に住むと室温は年間通して一定となり、南郷通りからの騒音も遮断し、通りを挟んで公営住宅からの視線も遮る。

地階に住む事はじめじめした所に住む事になり一般的にタブーとされる事をしようとしたと思われがちですが、逆説を解いたんです。
多分工務店、ハウスメーカーでは考えられない事だと思います。